機械翻訳を使って英語で書くのを楽したいけど、何だか翻訳がおかしい
と言う経験はないでしょうか。
機械翻訳は年々精度が向上していますが、日本語から英語に翻訳するには、まだまだ誤訳が多い状況です。
しかし、長い英文レポートを書かなければならなくなった時など、とりあえず下訳だけでも機械翻訳を使いたいと言うことがあると思います。
そこで、この記事では
- 機械翻訳を使い、誤訳なしに英語に翻訳するコツ
についてシェアしたいと思います。
まとめ
機械翻訳を使い、誤訳なしに英語に翻訳するコツは
- 文章を短くし、一文に主語・述語が一つづつにする
- 全ての文章に主語と目的語を足す
- 文章と文章の間につなぎ言葉を入れる
- 曖昧な表現を取り除く
- 表現を単純にする
- 外来語を日本語にする
- 意味の広い日本語を明確にする
- 日本語にしかない表現は無理に翻訳しない
- 固有名詞はアルファベット表記にしておく
機械翻訳を使い、誤訳なしに英語に翻訳するコツ
文章を短くし、一文に主語・述語が1つづつにする
1つの文章に、主語・述語が1つづつになるようにします。1つの文章に、1つのメッセージだけを入れます。
文章が短くても、例えば「客先に寄って帰ってきました」をgoogle翻訳すると、
I came back to the customer.
と翻訳され、お客さんのところに帰ったことになってしまいます。
これは、1つの文章に述語が2つあり、正しく翻訳されにくくなるためです。
また日本語では、名詞を説明する修飾語が名詞の前に来るため、修飾する言葉が長くなる場合や、二重、三重の修飾がある場合には、内容が複雑になります。このような場合には、文章を分割して、より単純にするようにします。
全ての文章に主語と目的語を足す
日本語には主語がない場合が非常に多く、また目的語も、相手がわかるだろうと思われる場合は、省略するのが普通です。
これに対し英語では、主語や目的語を省略する場合はほとんどないので、それらが文章にないと機械翻訳では意味のわからない訳になってしまいます。。
ですので、誰が、何を、どのように、どこで、どうなったなど、主語・述語・目的語がはっきりわかるように書きます。
文章と文章の間につなぎ言葉を入れる
つなぎ言葉とは、「しかし」「それから」などの接続詞で、前後の文をつなぎ、書き手がこれからどういう意見を述べるつもりなのかを示すものです。
日本語で文章を書く時には、つなぎ言葉が多いと読みづらくなってしまうため、なるべく省いたほうがいいとされます。つなぎ言葉がなくても文脈で意味がわかるからです。
しかし英語で書く時はつなぎ言葉がないと論旨の展開がわからず、機械翻訳もうまくいきません。
先ほどの例の「客先に寄って帰ってきました」を、「私は客先に寄ってお客様に会い、そして帰ってきました」にしてgoogle翻訳すると、
I stopped by the customer to meet the customer and came back.
と、ほぼ正確な翻訳になります。
曖昧な表現を取り除く
例えば「問題があると言うことになる」と言うような曖昧な表現は翻訳されにくいため、取り除き、「問題があります」とします。
また、~等、~ごろ、~程度と言うような、曖昧で幅を持たせる表現も、絶対必要な場合以外は取り除きます。
表現を単純にする
複雑な表現
表現が複雑なものは、書いてある文字通りに翻訳されてしまう可能性があるため、簡単にします。
表現が複雑とは例えば、
- お客様に呼び掛けています→お客様にお願いしています
- 準備に手間取っています→なかなか準備できません
にするなどです。
上の例文の「お客様に呼び掛けています」をgoogle翻訳すると、
We are calling on our customer.
と、文字通り翻訳されてしまい、何が言いたいかわかりません。
熟語
- 日進月歩
- 前人未到
- 適材適所
- 千客万来
などの熟語も正しく翻訳されない可能性があるので、よりわかりやすい表現に変更します。
慣用句
慣用句は、書いてある文字通り翻訳される可能性があるので、意味を考えて別の言葉にします。
例えば、
- 三顧の礼
- 先鞭をつける
- 乗り掛かった舟
- 善は急げ
などです。
日常であまり使わない表現
「余儀なくされた」など、日常であまり使わない表現は、より簡単な言葉にします。
外来語を日本語にする
日本語で使うカタカナの外来語は、元の言葉とニュアンスの違う使い方をされていたり、全く別の意味になっている場合があります。また、和製英語と呼ばれるような、元の言葉にはない言葉もあります。
例えば、「マンション」は日本語では比較的大きな集合住宅を示しますが、英語のmansionは、豪華な邸宅を示します。
機械翻訳でこのような外来語を英語に翻訳した場合、単純に元の言葉に戻してしまい、自分の伝えたい意味と違う翻訳になってしまう可能性があります。
それを避けるため、外来語は日本語に直します。
意味の広い日本語を明確にする
いくつも意味があるような日本語は、具体的に何をするのかをはっきりさせないと、正しく英語に翻訳されません。
例えば、
- 結構です→いい、そこまでよくない、問題ない、いらない
- 大丈夫です→問題ない、必要ない
- いいです→よい、いらない
などの表現は、矢印のように正反対の意味に使われる場合があります。
この他、
- 処理します
- 対応します
- 確認します
などは意味が広いため、具体的に何をするかを考えて、適切な言葉に変えます。
日本語にしかない表現は無理に翻訳しない
日本語ではよく使うけれども、英語にはない表現があります。これらは習慣・文化を背景にしているものなので、無理に翻訳しようとすると説明的になってしまうため、英語の文章になじみません。
英語に翻訳したものにその表現自体がなくてもそれほどおかしくないので、無理に翻訳しようとしない方がいい場合があります。
ビジネスで使うものでは、例えば、
- お疲れ様です
- お世話になっています
- よろしくお願いします
などがあります。
この他、
- パパっとできる
- ぐんぐん伸びる
- どんどん頼む
などの擬音語・擬態語も英語にはほとんどないので、避けるようにします。
固有名詞はアルファベット表記にしておく
人名や社名、地名などの固有名詞は正しく翻訳されない可能性があるため、あらかじめアルファベット表記にしておきます。