【社会人】英語学習のモチベーションを維持する方法

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英語の勉強を始めたけど、やる気が出ない。。。

これは、誰にでも起きることです。

英語学習のモチベーションを維持する方法は、(1)モチベーションを明確にする、(2)目標を明確にする、(3)やる気が出ない時にすることを、あらかじめ決めておく、です。

この記事では詳しく、

  • 英語学習のモチベーションを維持する方法

についてシェアしたいと思います。

英語学習のモチベーションサイクル

モチベーションが下がる理由

モチベーションを維持する方法を探る前に、勉強を始める時にはあったはずのモチベーションが、なぜ下がるのかについて考えたいと思います。

学習のモチベーションが下がる理由

一般的にモチベーションは、学習期間が長くなると時間とともに低下していくと言われています。

さらに、学習のモチベーションが下がる理由については、

  • 目標を達成した
  • はっきりした目標がなく、何のためにしているのかわからない
  • 勉強したが成果があがらず、無力感を感じる
  • 周囲の否定的影響

などがあります。

調査:英語学習を継続できない理由

英語力初級・中級程度の社会人400人あまりを対象にした調査では、時間がないという現実的問題以外で英語の学習が続かなかった理由としては主に、

  • 英語学習にはっきりとした目標がない
  • 成果があがらない

と言う理由があげられています。

出典:リクルートマネジメントソリューションズ

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英語学習にはっきりした目標がなかったり成果があがらないと、勉強を続けるのが難しくなることがわかります。

英語学習のモチベーションサイクル

英語学習を続けるには、勉強のモチベーションを維持していくことが重要です。

モチベーションが維持できると学習が進み、それが成果につながります。その成果がいわゆる報酬になって、モチベーションが高まり、さらに学習が進むと言うサイクルが期待できます。

モチベーションと成果のサイクル

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きっかけがあって下がることもありますが、学習を続けていくとモチベーションは下がっていくことが多いので、うまくモチベーションと成果のサイクルが回り続けられるようにする必要があります。

英語学習とモチベーションの種類

モチベーションの種類

一言に英語学習のモチベーションと言っても様々なものがありますが、大きく外発的要因と内発的要因の2つにわけられます。

外発的要因とは

外発的要因とは例えば、英語ができると仕事の幅が広がると言うような、自分以外の誰かの評価によるものです。

内発的要因とは

内発的要因とは例えば、英語で話せると楽しいと言うような、自分の中から出る欲求によるものです。

モチベーションの数と英語学習の継続

英語を勉強する動機が1つだけしかないと、勉強を続けるの難しくなる場合があります。と言うのは、1つだけの動機が行動を支えている場合、成功した/失敗した途端に、その動機は勉強を継続する効果を失うからです。

TOEICの勉強をしている社会人約500人を対象とした調査では、英語学習のモチベーションは複数の動機に支えられているのがわかります。

出典:国際ビジネスコミュニケーション協会

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上記のように、英語学習が複数の動機に支えられていれば、1つの動機が弱くなったとしても、別の動機が勉強を支えるモチベーションになってくれます。

つまり、

複数のモチベーションがある方が、英語学習を継続できる

のです。

モチベーションの種類と英語学習の継続

また、モチベーションが複数あったとしても、外発的要因だけに支えられている場合は、その目標の達成によって英語学習の継続が大いに影響を受けてしまう可能性があります。さらに、外発的要因は自分でコントロールすることが難しいので、それも学習継続にマイナスの影響があります。

「外国人と英語で話せると楽しい」と言うような、

自分の内側から出る内発的モチベーションは外からの影響を受けることが少なく、またなかなか揺らぐことがないので、英語学習のモチベーションとしては強い

ものになります。

英語学習の内発的モチベーション

内発的モチベーションとは

語学学習のモチベーション研究によると、自分でコントロールできる内発的要因としては、以下のものが考えられています。

  1. 内なる関心:英語を勉強することが楽しいと思えるか
  2. 価値の感覚:英語を勉強することに意義を感じるか
  3. 行動と結果の主体感:英語を勉強することと、それで達成できることを自分でコントロールできると思えるか
  4. 自分の能力に対する自信があるか
  5. 自己認識

出典:Zoltán Dörnyei and Ema Ushioda, Teaching and Researching Motivation, Pearson, 2011, p54

大きく分けて1と2は「自分の英語の勉強に対する態度」、3,4,5は「自分の能力に関する認識」と分けることができます。

内発的モチベーションと成果のサイクル

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内発的モチベーションは英語学習の強い支えになるので、自分の学習動機に内発的要因があると、学習を継続できる可能性が高まります。

内なる関心

内発的モチベーションにおける内なる関心とは、英語を勉強することが楽しいと思えるかです。

つまり、

  • 英語に対する言葉としての興味、英語圏の文化に対する興味など、英語の学習が好奇心を掻き立てられるもの
  • 英語の勉強の目標が不可能ではない、最適なチャレンジ度

です。

価値の感覚

内発的モチベーションにおける価値の感覚とは、英語を勉強することに意義を感じるかです。

つまり、

  • 英語の勉強が、自分自身に関することとして考えられるか
  • 英語ができるようになることがいいと思えるかなど、期待される結果に価値を見出せる
  • 英語を勉強すること自体に価値があると思えるか

です。

行動と結果の主体感

内発的モチベーションにおける行動と結果の主体感とは、英語を勉強することと、それで達成できることを自分でコントロールできると思えるかです。

つまり、

  • 英語の学習とその結果がもともと備わっている能力や才能によるのではなく、自身の努力でコントロールできると思えるか
  • 適切な目標を設定できると思えるか

です。

自分の能力に対する自信があるか

内発的モチベーションにおける自分の能力に対する自信とは、英語をマスターできると思えるかです。

つまり、

  • 自分に能力があると思えるか
  • 英語に関してスキルを身に付け、マスターできると思えるか
  • 自分に英語をマスターできる確信がある

です。

英語の勉強をしていると思うように点数が取れなかったり、うまく話せないなど無力感を感じてしまうことがあります。そのようなことがあって一時的に自信がなくなったとしても、最終的に英語をマスターできる自信があれば、学習を続けることができます。

自己認識

内発的モチベーションにおける自己認識とは、英語を勉強する中での自分自身に対する判断基準があるかです。

つまり、

  • 英語のスキルに関しての自分の強み・弱みを認識している
  • 英語の勉強に成功した・失敗したことを判断できる自分の基準がある
  • 自尊心や無力感について心配がないか

です。

英語学習のモチベーションを維持する方法

英語学習のモチベーションを維持する方法は、

  1. モチベーションを明確にする
  2. 目標を明確にする
  3. やる気が出ない時にすることを、あらかじめ決めておく

です。

モチベーションを明確にする

モチベーションは、学習期間が長くなると時間とともに低下していくので、そのような時に、なぜ英語の勉強をしようと思ったのかをもう一度思い出すことができると、モチベーションが維持できます。

また、いくつかモチベーションがあって、さらにそれが自分の内側から出てくるものですと、全体的に勉強したくなくなると言ったことが避けられます。

何となく勉強しようと思ったと言うようなふわっとした理由や、会社でやらされていると言うような理由ですと、やる気が下がった時に回復するのが難しくなります。

目標を明確にする

英語を勉強する目標を明確にするのも、モチベーションを維持する方法の1つです。モチベーションとその成果は学習を支える両輪なので、目標を明確にし、達成した成果が自分でわかるようにしておくのが重要です。

また、最終的な目標だけでなく、小さい目標をいくつも設定しておくと、それが達成できたことを喜ぶことで、また勉強のやる気が出てきます。

やる気が出ない時にすることを決めておく

色々な方法を試しても、モチベーションが低下して勉強をしたくなくなるのは誰しもに起こることなので、やる気が出ない時にすることをあらかじめ決めておきます。

やる気が出ない時に無理に勉強すると、英語の学習が苦痛になってしまい、余計やる気がなくなります。

しかしそのような時に、単に勉強しないで例えばゲームなどをしてしまうと、勉強の成果によって起こる喜びが、ゲームをすることによる喜びにすり替わってしまって、さらに勉強のモチベーションを下げることになってしまいます。

これを避けるため、やる気が出ない時にも少しでもできそうなことをあらかじめ決めておき、やる気が出ない時も勉強した(少なくとも、予定していた何かをした)と言う成果を味わって、モチベーションにつなげます。

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参考文献
廣森友人「英語学習のメカニズム」大修館書店、2015年
Zoltán Dörnyei and Ema Ushioda, Teaching and Researching Motivation, Pearson, 2011