洋楽で英語を勉強する効果って何?リスニングだけじゃない!

洋楽で英語学習 勉強法
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洋楽を聴くのが好きなんだけど、英語の勉強に何か効果はあるのかな?

何か効果がありそうだけれども、どんな効果があるのかよくわからない、洋楽を聴く英語学習

そこでこの記事では、

  • 洋楽で英語を勉強する効果

についてシェアしたいと思います。

まとめ

洋楽で英語を学習する効果は、

  • 発音とリスニングが上達する
  • 日常で使う表現を学べる
  • 単語学習ができる
  • 英語を勉強するモチベーションになる
  • 文化を吸収できる

です。

洋楽で英語を勉強する効果

発音とリスニングが上達する

英語は日本語と違い、単語を1つだけで発音したときと、文章で続けて発音したときがかなり違う言語です。発音しやすかったり、単に発音するのが面倒だったりすると言うような理由で、単語と単語の音がくっついたり、音が脱落したりします。

洋楽は普通に話されるように歌われるので、このような音声変化が頻繁に起こっています。

例えば、2017年グラミー賞受賞曲であるエド・シーランの”Shape of You”では、サビの部分である

I’m in love with the shape of you

の”shape of”の2つの単語がくっついて、/ˈʃeɪpəv/(シェイプブ)のように発音されています。

また細かい発音についても、洋楽の多くの曲には、母音の長音化が起こったり、語尾の子音が発音されなかったりなどが、むしろ日常の会話よりも顕著な形で現れます。

英語の発音は、長く触れれば触れるほど上達します。

音楽は繰り返し聴くことがあまり負担にならないため、繰り返し聴くことで個々の発音の違いや音声変化を聞き取れるようになれば、より発音が上達する可能性があります。

日常で使う表現を学べる

洋楽の歌詞には、英語のテキストでは学べない日常表現や、ショートメッセージに使われる若者言葉・略語などが多く含まれています。これらの言葉は日本語訳だけでなく、文脈の中でどのように使われるのかを知ることが重要です。

しかし、英語圏で生活していないと普通に学ぶのが難しいのも事実です。

映画やTV番組などと合わせて洋楽も聞くことで、日常で使う表現を大きな文脈で理解することができ、使えるようになります。

単語学習ができる

洋楽の語彙学習に対する効果を調べた樋口の研究(リンクはPDFファイル)よると、洋楽を聴くことは、偶発的な語彙学習※に効果があります。

音楽を聴いて単語を覚えることは、偶発的な語彙学習の1つです。

この研究は、121の洋楽ポップソングの歌詞が、普通に使われている英単語の最頻出リスト「New General Service List」※※でどのくらいカバーされているかを調べたものです。

その結果、対象の洋楽ポップソングの歌詞の約95%が、最頻出リストにある単語でした。

つまり、これらの洋楽ポップソングの歌詞を学ぶと、英語の最頻出単語の多くが学べることになります。

※偶発的な語彙学習とは、単語帳などで単語を勉強しようとするのではなく、音楽を聴いたり本を読んだりする中で、単語を意図的ではない形で学ぶ方法です。

詳しくは「使える英単語の学習法」というこちらの記事をご参照ください。

※※New General Service Listとは、言語学者ブラウン、カリガン、フィリップスが英単語について使用頻度を調べ、それを頻度順にまとめたものです。このリストは、英単語2億7300万語を調べ、そのうち最も使用されている英単語約2800語をリスト化したもので、これで英語で書かれているテキストの92%をカバーしています。

詳しくは「ビジネスで英語を使うために学ぶべき単語数」と言うこちらの記事をご参照ください。

英語を勉強するモチベーションになる

日本で普通に生活している場合は英語ができなくてもそれほど困らないため、英語を勉強しようと思って始めても挫折してしまうことも多いと思います。また、仕事で必要だから勉強しないといけないと言う実利的な動機も、英語を使えないと食べられないと言うような切羽詰まった状況でないと、なかなか続けられないものです。

しかし、音楽を聴くのは単純に楽しいため、簡単に学び続けることができます。

そして、洋楽を聴くことで、英語を話す人とその文化に興味を持つことができれば

英語を話せたら楽しいかも。勉強したい

と言う、長期的・持続的なモチベーションにつながります。

文化を吸収できる

洋楽を聴くことは、英語を話す人々の文化を吸収するための方法にもなります。洋楽は日常の生活をベースに作曲されていることが多いため、音楽を聴くことで、英語圏の人がどのように考え感じているかがわかるようになるのです。

また、ポップソングやアーティストの知識があると、英語圏の人と話す時に共通の会話ができるため、スピーキングが上達することにもつながります。
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参考記事
「使える英単語の学習法」(リンクはこちら
「ビジネスで英語を使うために学ぶべき単語数」(リンクはこちら

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参考文献、サイト
白井恭弘「外国語学習の科学」、岩波新書、2008年
British Council
Arisa Higuchi, “Second Language Vocabulary Learning”, Studies in Language and Culture, Tokyo Women’s Christian University, 2018.

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