英語のハイフンの使い方【完全版】

ハイフンの使い方 TIPS
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同じ単語なのに、ハイフンがあったりなかったりする気がする

このように思われる方、気のせいではありませんハイフンの使い方には一定のルールがありますが、あいまいな部分もあります。

そこでこの記事では、

  • 英語のハイフンの使い方
  • 英語のハイフンの使用ルール
  • 英語のハイフンと複合語

についてシェアしたいと思います。

英語のハイフンの使い方

ハイフンの主な使い方

ハイフンの主な使い方は、

  1. ハイフンを使って単語と単語をつなぐ
  2. ハイフンを使って単語と単語のパーツをつなぐ
  3. 数字を文字で表すときに使う

です。

ハイフンを使って単語と単語をつなぐ

ハイフンの第1の使い方は、単語と単語をつないで、1つの単語のように使える複合語を作ることです。

単語をつなげて形容詞をつくる
名詞+形容詞 +過去分詞 +現在分詞
sugar-free web-based fast-growing
carbon-neutral chocolate-covered money-saving
middle-class well-known quick-thinking

つなげようと思っている単語が、説明しようとしている名詞の前に来たときに、ハイフンを付けた複合語になります。

誤)The company is wellknown.
↑つなげようと思っている単語(well known)が、説明しようとしている名詞(company)の後に来ている

正)This is a well-known company.
↑つなげようと思っている単語(well known)が、説明しようとしている名詞(company)の前に来ている

正)The company is well known.
↑ハイフンは付けない

副詞の複合語を作るとき、ハイフンは付けるのか

副詞と形容詞をつなげるときには、通常ハイフンが付きます。

  • a well-known company
  • the best-designed machine

しかし、-lyで終わる副詞については、ハイフンを付けないとするスタイルブックも多くあります。これは、副詞+形容詞+名詞と言う単語の並び方は、普通に英語で見られるものだからということのようです。

ですので、-lyで終わる副詞の複合語にハイフンを付けるか付けないかについては、どちらが正しいとは言えません。

  • highly regarded research/ highly-regarded research
  • heavily decorated house/ heavily-decorated house
単語をつなげて動詞を作る
名詞 動詞
a gift wrap to gift-wrap
an ice skate to ice-skate
a single click to single-click
単語をつなげて名詞を作る
動詞 名詞
to check in a check-in
to mix up a mix-up
to spin off a spin-off

ハイフンを使って、単語のパーツを付ける

ハイフンの第2の使い方は、単語と単語のパーツをつないで、別の意味の単語を作ることです。

単語のパーツとは、以下のような接頭辞(単語の最初に付く)、接尾辞(単語の最後に付く)、結合辞(単語の一部になる)です。

だいたいハイフンが付くもの
  • self-(self-assured)※
  • all-(all-inclusive)
  • ex-(ex-boyfriend)
  • -elect(president-elect)

※myself, himselfなど、後に付く場合はハイフンは付きません

ハイフンが付く時と付かない時があるもの
  • pre-(pre-war:preproduction)
  • anti-(anti-war:antisocial)
  • mini-(mini-aircraft:miniskirt)

接頭辞の後に必ずハイフンが付くのは、以下の3つの場合です。ハイフンがないとわかりにくいという理由です。

1.ハイフンの後に大文字または数字が続く場合

  • post-Napoleonic Europe
  • non-ASEAN counties
  • pre-1200 Japanese literature

2.もともとハイフンの含まれている単語に、接頭辞を付ける場合

  • non-stress-timed languages

3.2つの単語を1つの単語として、接頭辞を付ける場合

  • twentieth century → pre-twentieth-century music
  • cold war → post-cold-war era
接頭辞・接尾辞・結合辞を付けた複合語は、スペースのない1つの単語になることが普通です(superpowerなど)。

数字を文字で表す時に使う

ハイフンの第3の使い方は、数字を文字で表すときに使うことです。

21~99までの数字をアルファベットで書く時は、ハイフンでつなげます。

  • thirty-three
  • fifty-one

分数をアルファベットで書く時は、ハイフンでつなげます。

  • one-seventh(1/7)
  • two-thirds(2/3)
  • five-eighths(5/8)

分数や分数を表す単語(half, quarterなど)を複合語として使う時は、ハイフンを付けます。

  • A half-million yen is a large amount of money.
  • I need one-third of a kilo of sugar.

数字を含める複合語を作る時は、ハイフンでつなげます。

  • a 1000-meter run
  • a ten-kilo weight
数字を含める複合語を作るときは、数字の後の名詞が単数形になります。

 This is a ten-story building.
This building has ten stories.

 It was a five-year-old boy.
He is five years old.

その他のハイフンの使い方

紛らわしさを避けるために付ける

単語と単語をつなげると読みにくくなったり、ハイフンを付けると違う意味になる単語には、紛らわしさを避けるためにハイフンを付けます。

 
shell-like shelllike 読みにくい
co-worker coworker cowに見える
semi-independent semiindependent 母音が重なっていてわかりにくい
de-escalate deescalate 母音が重なっていてわかりにくい

ハイフンを付けると意味が違うものは、以下になります。数はそれほどありません。

ハイフンあり ハイフンなし
re-cover
再度覆う
recover
回復する
re-sign
再度サインする
resign
辞任する
re-creation
再度構築する
recreation
娯楽

大文字1文字と単語または単語のパーツをつなげる場合

大文字1文字と単語または単語のパーツをつなげる場合は、ハイフンを付けます。

  • V-necked
  • U-turn
  • U-boat

数字の範囲を表すために使う(「~(から)」)

ハイフンは、数字の範囲(「~」)を表すためにも使用することができます

通常、日本語の「~」で表される数字の範囲を英語で書く時は、通常、「エヌダッシュ」と呼ばれるダッシュ(–)を使用します。ハイフン(-)より少し長く、ダッシュ(―)より短いものです。

ただし、このエヌダッシュは特殊文字なので、普通のキーボードでは簡単に表示させることができません。そのため、代用としてハイフンを使用します。

参考記事
「~(から)」は英語でどう表すのか(リンクはこちら

単語が次の行に渡る場合

タイプライターなどを使っていた時代は、一行の中の単語を均等割りすることができなかったので、最後の単語の途中でハイフンを入れて、次の行にその単語の後の部分を書くということをしていました。

しかし、現在はコンピュータを使うため、このハイフンの使い方はほとんどされません

ハイフンとスペース

下記の特殊な場合を除いて、ハイフンの両端にスペースは必要ありません

ハイフンが付いた単語だけが現れる特殊な場合とは、後に出てくる単語と同じ単語をつなぐため、最初に出てくる方は、単語または単語のパーツだけになる場合です。

この場合は、最初のハイフンだけ付いた単語の後にスペースを入れます。

  • five- to ten-year intervals
  • short- and long-term loan
  • pre- and post-war period

英語のハイフンの使用ルール

ハイフンは、

  • 簡単に意味を理解できるようにするため
  • 読みやすくするため
  • 正しく発音されるようにするため

に使います。

また、

  • 必要がなければ使わない
  • 確立されたルール(辞書やスタイルブックに載っているもの)に従う

のが重要です。

これを守らないと、読み手を混乱させることにつながります。

ハイフンのない単語とある単語の例

ハイフンを付ける場合と付けない場合で、どのように文章の意味が変わって来るかを、以下に見てみます。

例1
  • a light green coat(重さの軽い、緑色のコート)
  • a light-green coat(薄緑色のコート)

ハイフンがないものは、形容詞のlightがcoatにかかっているものとして捉えられるため、「重さの軽い、緑色のコート」と言う意味になります。

(ただし、多少書き方が不自然なため、薄緑色のコートと言いたいのでは?と思われる可能性があります。)

例2

 The earliest known letters are Mesopotamian pictographs.
人類が知っている文字の中で、メソポタミアの象形文字が一番古いものだ(一番最初に人類に知られたものかどうかは、わからない)

 The earliest-known letters are Mesopotamian pictographs.
文字の中で、メソポタミアの象形文字が一番最初に人類に知られたものだ(一番古い文字かどうかは、わからない)

earliest known lettersは、earliest/ known lettersとして理解されるため、「一番古い、人類の知っている文字」という意味になります。

これに対し、earliest-known lettersは、「人類に知られている一番古い・文字」という意味になります。

例3
  • two-hundred-year-old houses(築200年の家いくつか)
  • two hundred-year-old houses(築100年の家2軒)
  • two hundred a year-old houses(築1年の家200軒)

ハイフンがどこに付いているかによって、最初の数字の部分がどこにかかるかが変わるので、意味が異なります。

英語のハイフンと複合語

複合語は、意味が不明確になったり、読んだ時に考えないと意味がわからなくなったりするのを防ぐために作られます。

単語と単語、または単語と単語のパーツをつなげて複合語を作るには、

  1. スペースをなくして1語にする
  2. ハイフンを付ける
  3. 何も付けないでそのままにしておく(2語とする)

という3つの方法があり、ハイフンはその1つです。

単語の中には、複合語を作るのに、上記の3つのどれを使ってもいいものもあります。

正)lifestyle(1つの単語)
正)life-style(ハイフンあり)
正)life style(2つの単語)

もちろん、ハイフンの使い方にはいくつかのルールはあるのですが、最終的にスタイルの問題とされる部分も大きく、何が正解がわかりにくいのが問題です。

傾向としては、

  • 名詞になる複合語は、1つの単語になる
  • 動詞になる複合語は、2つの単語として書く
  • 形容詞になる複合語は、ハイフンを付ける

ことが言えますが、例外も多くあります。

正しいか迷った場合は辞書を引いて調べ、確認することが必要

です。

消えるハイフン

昔は単語やパーツをつなげていることを明確に示すために、ハイフンがかなり使われていました。しかし現在は、ハイフンを過剰に使用するのは望ましくないと考えられているので、ハイフンを使用した単語が減っています。

ハイフンを使用しない代わりに、1つの単語にまとめてしまうか、2つの単語にすると言う方法が取られています。

現在
to-day today
co-operate cooperate
ski-ing skiing
full-stop full stop
インターネット関連の新しい用語

インターネット関連の用語、例えば、

  • email(e-mailも可)
  • online(on-lineも可)
  • website(web siteも可…ハイフンなし)

などには、ハイフンがなくなる/2語になる傾向が顕著にみられます。

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参考記事
「~(から)」は英語でどう表すのか(リンクはこちら

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参考サイト
University of Sussex
Lexico
Grammarly
Merriam-Webster Dictionary
ProWritingAid

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