ビジネスで英語の文章を書くときは、言いたいことが明確できちんと整理されていて、伝えたい情報を読み手すぐ伝えられるようにする必要があります。
この目的を果たすためには、見せたい情報を読み手が簡単にスキャンできる箇条書きがとても便利です。
ただし、英文ビジネス文書で使われる箇条書きにはいくつかの基本的なルールがあり、それを守らないと読みやすくはなりません。
そこでこの記事では、
- 英文ビジネス文書における箇条書きの基本的ルールの全部
についてシェアしたいと思います。
箇条書きを導入する文
導入文が完全な文のとき
箇条書きを導入する文が完全な文である場合は、文章の終わりにコロンを打ちます。(完全な文とは、主語と動詞があってピリオドで終わるような普通の文です。)
例えば、以下の通りです。
The company has quite a few strengths: ( ←コロンを付ける)
The company’s strengths are as follows: ( ←コロンを付ける)
このコロンは、具体例(リスト)が次に続いていることを示すために使われます。ピリオドにしてしまうとそこで文章が終わってしまい、次にリストが続けられません。
(コロンの使い方について詳しくは、こちらの記事をご参照ください。)
導入文が完全な文ではないとき
導入文が完全な文でない場合はコロンは必要なく、そのまま箇条書きにします。
The company’s strengths include ( ←句読点が何もない)
-
- dominant market share,
- advanced technology, and
- stable financial standings.
箇条書きの文体
一貫性のある文体にする
読み手が一瞬で情報を読み取れるようにするため、一貫性のある文体にする必要があります。
つまり、
- 箇条書きの最初の単語が名詞なら名詞、形容詞なら形容詞で始め、
- 箇条書きの長さも、同じぐらい
にします。
例えば、以下の箇条書きはどれも形容詞で始まっていて、長さも同じくらいです。
The company’s strengths are as follows:
-
- Dominant market share,
- Advanced technology, and
- Stable financial standings.
箇条書きの長さ
箇条書きの項目は、単語1つから完全な(複数の)文まで、どれも可能です。
ただ、数行になるような場合は、読み手が一瞬で読み取れるようにすると言う箇条書きの目的から外れてしまうため、箇条書きにしなければならない必然性について考える必要があります。
また、単語1つの箇条書きについても、ただの文章ではなく、箇条書きにする必要があるのか考える必要があります。
例えば、以下のような箇条書きなら、もしかしたら普通の文章にした方が読みやすい可能性もあります。
There are a lot of fruits growing is this area:
-
- apples
- oranges
- lemons
- grapes
行頭文字
最初の文字は丸でも四角でも線でもいいですが、統一する必要があります。一番よくみられる丸が一番無難だと思います。
読み手がすばやく読み取れることを目的に箇条書きにするので、行頭文字を三角などの見慣れないものにはしないほうがいいと思います。
箇条書きの句読点
項目が1つの単語のとき
箇条書きの内容が1つの単語の場合は、一つ一つの項目の終わりにカンマ、ピリオドは必要ありません。
また、下記の例のように、箇条書きの内容がちょっとしたリストのような1つの単語の場合は、最後にピリオドも必要ありません。
There are a lot of fruits growing is this area:
-
-
- apples ( ←項目に句読点がない)
- oranges
- lemons
- grapes ( ←最後にピリオドもない)
-
項目が1つ以上の単語で完全な文ではないとき
項目が1つの単語以上で完全な文でない場合は、項目1つ1つの終わりにコンマ、最後の項目にはピリオドを打ちます。
また、最後から1つ前の項目には「and」を付けます。
例えば、
The company’s strengths are as follows:
-
- Dominant market share, ( ←コンマを付ける)
- Advanced technology, and ( ←最後から1つ前の項目に「and」)
- Stable financial standings. ( ←最後にピリオド)
項目の中にコンマ/ and がある場合
項目の中にコンマ/ and がある場合は、項目の終わりはコンマではなく、セミコロンを使います。
The company’s strengths are as follows:
- Dominant market share and advanced technology; ( ←セミコロンを付ける)
- Adequate capital and stable financial standings; and, ( ←最後から1つ前の項目に「and」)
- Promising industrial growth and full government support. ( ←最後にピリオド)
項目が完全な文のとき
箇条書きの項目が完全な文である場合は、文頭は大文字、文の最後はピリオドを打ちます。 普通に文章を書く時と同じです。
項目の最初を大文字にするか小文字にするか
1つの単語以上の節や文の場合は、文頭を大文字にする方がいいと思います。ただ、これはスタイルの問題でルールではないので、どちらでも大丈夫です。
The company’s strengths are as follows:
-
- Dominant market share,
- Advanced technology, and
- Stable financial standings.
その他
文頭文字を、点にするか数字にするか
内容を読みやすくするため、以下の場合は文頭に数字を使用します。
- 項目に順番がある場合
- 箇条書きのリストが5つ以上で長くなる場合
- または箇条書きの後にそれぞれのポイントについてさらに説明する場合
それ以外の場合は、点などを使用します。
意味なく数字を使うと、重要性に違いがあるような印象を与えかねないので、数字を使うときにはその目的について考える必要があります。
箇条書きの分量
プレゼンでもない限り、文章全体がほとんど箇条書きというのはお勧めしません。
余計な説明なく、パッと目を通したときにメッセージがすぐ伝わる分量が、箇条書きの適切な使い方です。