英文ビジネスメールで改行するタイミングはどこだろう?数行ごとに分ければいいのか、それとも改行はしないのか。。。
と疑問をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
この記事では、
- 英文ビジネスメールでいつ改行するのか
について詳しくシェアしたいと思います。
英文ビジネスメールの改行ルール
PCやスマホで書く場合は、1行に収まらなかった文章は自動で次の行に行くので、改行する(Enterキーを押す)のは段落を変える時になります。
英文ビジネスメールの改行ルール
英文ビジネスメールの改行ルールは以下です。
- 宛名、挨拶(最初と最後)の後は改行する
- 改行したら、段落と段落の間は1行あける
- 内容は4段落まで(改行は4回)
- 伝えたい内容1つにつき1段落
- 1段落のセンテンスは、最大10行(画面が文字でいっぱいにならない程度)
- 相手がスマホで読む場合は、1段落のセンテンスは3~4行(スクロール1回で読み切れる程度)
- 段落の最初に字下げ(インデント)は必要ない
英文ビジネスメールをどこで改行するか
第1段落 | 宛名 |
(Dear) Mr. Smith, ↵(改行後1行あける) |
第2段落 | (挨拶) |
Thank you for sending us the documents. ↵(改行後1行あける) |
第3段落 | まとめ |
We have a few requests/questions which we hope you could answer. ↵(改行後1行あける) |
第4段落 | 内容 | ↵(改行後1行あける) |
第5段落 | 内容 | ↵(改行後1行あける) |
第6段落 | 内容 | ↵(改行後1行あける) |
第7段落 | 内容 | ↵(改行後1行あける) |
第8段落 | 挨拶 |
Regards, ↵(改行後1行あける) |
最後 | 署名 | John Doe ↵(改行するが、行はあけない) Manager, XYZ Co. |
英文ビジネスメールの改行:具体例
英文ビジネスメールのどこで改行するかを、具体例でご説明したいと思います。
英文ビジネスメールの具体例
※クリックすると大きくなります。
第1段落:宛名
(Dear) Mr Smith,
名前、コンマの後に改行し、1行あけます。ビジネスメールでは、「Dear」はあってもなくても構いません。
第2段落:挨拶
Thank you for sending us the documents.
資料をお送りいただき、ありがとうございます。
「I hope you are doing well.」などの手紙で書くような挨拶は、一度も会ったことのない人やよほど目上の人(取締役など)に書く場合以外には、必要ありません。
このような挨拶は丁寧さを伝える以外の意味があまりないので(=文字通り、元気にしているかどうかを聞きたいわけではない)、簡潔に用件を伝えることが重要なビジネスでは、書かなくても失礼だと思われることはありません。
第3段落:まとめ
Regarding the current situation with the Project ABC, we have a few requests/questions which we hope you could answer.
ABC計画につき、質問とお願いがあります。
なぜこのメールを送っているのかを1行でまとめた後に改行し、1行あけます。
第4段落:内容
First, could you please provide us with an update on where you are on the Project ABC. We would also appreciate it if you could clarify what the current issues are, and confirm when you expect them to be resolved.
ABC計画についての進捗をお教えください。現状の問題とその対処方法についても合わせてお願いします。
段落は、伝えたい内容につき1段落
メールの本体部分は伝えたい内容1つにつき1段落にし、1つの意味内容でまとまるものを1~2行ごとに改行はしないようにします。そして、その段落で一番言いたいことを最初の文章に書きます。
1段落のセンテンスの数
1段落のセンテンスの数は、相手が
- PCで読む場合は、最大10行程度(画面が文字でいっぱいにならない程度)
- スマホで読む場合は、3~4行程度(スクロール1回で読み切れる程度)
にします。
これ以上に文章が長くなる場合は書き方を工夫して短くし、段落の分量は増えないようにします。
英語で文章を書く時は、1段落に言いたいことは1つにするというルールがあるので、長くなるからと言って、同じ内容なのに改行して違う段落にしてはいけません。
読み手は、違う段落には違うトピックのことが書いてあるだろうと思うので、かえってわかりにくくなってしまいます。
1つのメールの段落の数
1つのメールに付き、内容は4段落まで(改行は4回)にします。これ以上になると、メールが長くなりすぎて読むのがつらくなるため、きちんと読んでもらえない可能性が出てきます。
第5~7段落:内容
第5段落:前回にミーティングでお願いした計画のレポートをお送りください。残念ながら、まだ送られてきていないようです。
第6段落:サポートについてですが、24時間対応でしょうか。特に、人件費が契約に含まれているかお教えください。
第7段落:最後に、サポートの保守期間を現行の6か月から12か月まで延長した場合のお見積もりをお願いします。もし予算が合えば、延長したいと考えています。
それぞれの段落で、違う内容のことを言っているのがわかると思います。
(第8段落:お願い)
I would really appreciate it if you could answer to the above urgently.
上記につき、早急にお返事いただければ幸いです。
メールが長くなった場合は、最後にしてほしいことを書きます。短い場合は最初のまとめに書いてあるので、繰り返し書く必要はありません。
第9段落:挨拶
Regards,
「Regards,」「Best regards,」の後は改行し1行あけます。コンマが必要です。
「I look forward to hearing from you soon.」などの手紙で書くような挨拶は必要ありません。これも、丁寧さを伝える以外の意味があまりないからです。
最後:署名
John Doe,
Manager, XYZ Co.
署名の部分は、改行はしますが1行あけることはしません。メールソフト(アプリ)では自動で署名を付ける機能があり、返信したときに自動で署名を入れられるような設定をすれば、毎回書く必要はなくなります。
しかし、自動署名に住所や電話番号、タイトルや会社名などを入れて署名が長くなっている場合で、何度もメールをやり取りする可能性があるときは、返信するときに自動署名を入れるのは避けた方がいいと思います。一度伝えればいい情報なので、メールが無駄に長くなるのは避けた方がいいからです。
ただし、署名に関してはメールではだれが送っているかは書かなくてもわかるので、「Regards,」の後は名前を書いていない人も多くいます。(名前を書かなくてもコンマは必要です。)
英文ビジネスメールで字下げ(インデント)は必要なのか
エッセイや論文、契約書など紙で出力されるような文章を書く場合、多くのスタイルガイドではアメリカ式、イギリス式とも段落の最初にはインデントが必要とされています。
例えばアメリカのAPAスタイル、シカゴマニュアルは0.5インチの字下げ、イギリスのアカデミックなスタイルガイドMHRAスタイルでも1タブの字下げが必要としています。
しかし、ビジネスメールではアメリカ式、イギリス式とも段落の最初に字下げ(インデント)は必要ありません。字下げする場合は段落と段落の間に1行あけないので、画面が字だらけになって読みにくくなるからです。
外資系歴約20年のブログ主もメールでインデントしているのを見た記憶はなく、ビジネスの慣行として英文メールの字下げはしないとなっています(参考:University of Sussex)。
ちなみに、イギリスのオックスフォード大学出版、ケンブリッジ大学出版では、書籍のようなものでも段落の最初にインデントは必要なしとされています。
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