日本人がしがち!英文ビジネス文書のNG集

英文ビジネス文書NG集 TIPS
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ビジネスライティングの最大の目標は、ビジネスの専門家として、適切で正確な情報を伝えることです。

ですので、日本人がしがちの以下にあげた項目は、英文ビジネス文書では避けなければなりません

  • 最後まで読まないと結論がわからない
  • タイプミス、スペルミス、文法ミスがある
  • 冗長表現を使う
  • カジュアルな表現や文体を使う
  • 前置きが長い文章を使う
  • 同じ表現を繰り返す
  • 同じ内容を繰り返す
  • つなぎ言葉がなく、論理が不明確
  • 根拠のない感想文になっている
  • Times NewRoman/ Arial以外のフォントを使う
  • フォントサイズが10以下、または12以上
  • 改行しすぎ、または改行がない

この記事では、それぞれの項目について詳しくシェアしたいと思います。

英文ビジネス文書のNG集

最後まで読まないと結論がわからない

英文ビジネス文書では、忙しい人が斜め読みをしても伝えたいことが伝わるようにするため、起承転結のような書き方は好ましくありません。

結論を先に言わないと、結局何が言いたかったのか読み手に伝わらない可能性が高くなります。

タイプミス、スペルミス、文法ミスがある

タイプミス、スペルミス、文法ミスがある文書は、資料をきちんとをチェックしていないことを示しています。

また、仕事全体について細部へ注意を払えないのではと読み手に思われるため、自身の信頼性を疑わせることにつながりかねません。

そして、読んでいる文書の内容ではなくミスに注目が行ってしまうため、伝えたいメッセージが伝わりにくくなります。

冗長表現を使う

英文ビジネス文書では簡潔にメッセージを伝える必要があるので、冗長表現は避けなければなりません。

冗長表現とは、例えば以下のような、同じ意味の言葉を繰り返す表現です。

  • basic fundamentals(「基礎」(fundamentals)に含まれる基本(basic)と言う意味を繰り返している)
  • rough estimation(見積もりなのでおおまかなのは当然)
  • future plan(計画なので未来のことであるのは当然)

このような冗長表現は意味を伝えるために不必要なので、ない方が読みやすなります。

カジュアルな表現や文体を使う

カジュアルな表現とは例えば、「Thanks.」などの表現、「Noted.」など一言での返信、「I’ll…」「We wanna」などの省略表現や口語表現などを用いることです。

どの程度カジュアルな文体が許容されるかは、以下によります。

ただし、英語でのコミュニケーションにおいて、どの表現がどの程度の関係においてふさわしいのかはネイティブの間でも人によるところがあるので、よりフォーマルにしておく方が安全です。

自分の所属する業界

業界ごとに、ビジネスに関する慣行が違います。例えば、法律・金融関係などは、フォーマルな文体が好まれます。

自身と文書を読む人の関係

部下から上司宛より、上司から部下宛ての方が、インフォーマルな文体が許容される可能性が高いでしょう。

また、クライアントに対する文書の場合は、その業界によるとともに、自身とクライアントの関係にもよります。関係がより確立してくれば、時間の経過とともにカジュアル度を増すことができます。

何について伝えたいか

同じ読み手に対する文書でも、ビジネスの提案をしたいときにはよりフォーマルな文体の必要がありますが、例えばパーティーへ招待するなどの場合は、よりカジュアルでもいいでしょう。

「英語のアポストロフィの使い方」(リンクはこちら
「Noted with Thanks.は取引先・上司に使えるのか」(リンクはこちら

前置きが長い文章を使う

英文ビジネス文書では自分のメッセージを明確にしないとならないため、結論(言いたいこと)を先に述べ、次に説明(理由)を述べる書き方が標準です。

ですので、

  • 前置きが3単語以上
  • 前置きより主文の方が短い

ような前置きが長い文章は避け、主文(主語と動詞)が先に来る表現を使います。

良くない)In order to accelerate and expand the economic cycle without putting the economy back into deflation, the Government will take effective support measures against the severe economic impact of current pandemic.

良い)The Government will take effective support measures against the severe economic impact of current pandemic to accelerate…

良くない)With regard to your proposal discussed in the meeting we had this morning, I will talk to my boss for his review.

良い)I will talk to my boss for his review about your proposal we discussed in the meeting this morning.

同じ表現を繰り返す

英語は、同じ動詞や形容詞などを繰り返し使うのを嫌います。同じ表現を短い間に繰り返し使うのは稚拙な文章とされるため、できないビジネスパーソンであるような印象を与えます。

このような場合は、同意語辞典(thesaurus)を使って、別の表現を探します。

同じ内容を繰り返す

英文ビジネス文書では、伝えたい内容を簡潔に伝える必要があるため、数十ページになる文書でもない限り、同じ内容を繰り返す必要はありません

例えば、結論を先に述べ、次に説明を述べたあと、最後にまとめとして結論を繰り返す必要はありません。

つなぎ言葉がなく、論理が不明確

英文ビジネス文書では、論旨の一貫性が重要なため、文章と文章をつなぐ「つなぎ言葉」を論理の展開を示すために使います。これがきちんと使われていないと、論理の方向性がわからなくなるので、非常に重要です。

英文ビジネス文書は、誰が読んでも一義的な解釈になるように書かなければなりません。

様々なバックグラウンドを持つ人が読むことが想定されるため、文脈から、自分が思うように相手も解釈できるだろうと推定するのは危険です。

英文ビジネス文書における論理展開(リンクはこちら

根拠のない感想文になっている

英文ビジネス文書では自分のメッセージを明確にし、相手に間違いがないように伝えなければならないため、論理的に文章を書かなければなりません。

根拠のない抽象的な主張や「I think…」と言う表現を多用した文章は、感想エッセイのように映るので、使用は避けるようにします。

Times NewRoman/Arial以外のフォントを使う

英文ビジネス文書では、Times NewRoman、またはArialのフォントが標準です。デザイン性を高めるため特に必要な場合以外は、これ以外のフォントを使用するのはお勧めしません。

ワード文書では、アルファベットと日本語は違うフォントを指定できるので、数字のフォントがアルファベットと異なるのに注意する必要があります。

フォントサイズが10以下、または12以上

A4の大きさの紙にアウトプットするのであれば、サイズ10以下の小さすぎるフォントやサイズ12以上の大きすぎるフォントは読みにくくなるので、ふさわしくありません。

改行しすぎ、または改行がない

読み手がどのようなデバイスで読むのかを考えて、改行の頻度を変える必要があります。

スマートフォンで文書を作成すると改行が多くなる傾向があるので、紙にプリントアウトして読む可能性があれば、それに合わせて適度な改行にしなければなりません。

逆に、PCで文書を作成すると、スマートフォンで見た場合画面いっぱいが文字になることがあるので、伝えたいことが伝わらない可能性があります。

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