英語を毎日、日記で書くのはつらい。。。頑張る意味はあるのだろうか
とお思いの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、
- 英語日記の効果
についてシェアしたいと思います。
英語日記の効果(まとめ)
英語の習得とインプット
英語を習得するには、英語を読む・聴くと言うインプットを理解することが不可欠です。読んだり聴いたりしたメッセージを理解することで、英語を無意識的に習得できるのです。
英語の習得とアウトプット
しかし、インプットだけでは、書く・話すと言う能力を含めた、総合的な英語力を獲得するのは難しいと言われています。なぜなら、持っている日本語の能力や常識から、しばしば、英単語だけがわかれば、構文がわからなくてもメッセージを理解することができるからです。
例えば、ある文章で「咬む、子供、犬」と言う単語がわかれば、おそらく「犬が子供を咬んだ」と理解できると思います。子供が犬を咬むことは、普通の状況ではほとんどないからです。
しかし、犬が子供を咬んだと言うことを伝えたいときには、ある程度正しい文法で伝えないとなりません。発しているすべてが単語だけだと文脈がないため、相手には常識で理解すればいいのか、それとも特殊な状況なのかがわからないからです。
英語日記で英語の習得
アウトプットの1つである、英語で日記を書くことを通して正しい文法を習得することができると同時に、英語で話すリハーサルにもなります。
以下で、詳しくご説明します。
英語を書くことが、英語で話すリハーサルになる
書くことと話すことは、英語のアウトプットとしては同じ
英語を学ぶと言う意味では、
- 書くことは頭に思い浮かんだことを文字で書きとめること
- 話すことは頭に思い浮かんだことを口に出すこと
言う違いで、プロセスとしては同じです。
アウトプットの練習でライティングが優れている点
書く・話すと言うアウトプットはどちらも必要なのですが、アウトプットとしてのライティングはスピーキングに比べて、下記の4つのメリットがあります。
- ゆっくり考える時間がある
- 試しに知らない単語を使うことができる
- 間違いに気づいて訂正する時間がある
- 何度も同じことが言える
以下で、詳しくご説明します。
ゆっくり考える時間がある
話すのに比べて書くことのメリットは、そのプロセスの遅さです。
書く時も話す時もどちらも、伝えたいことを頭で考えて、知っている単語と構文を使って文章を作ります。しかし話すことに比べて書く時には、使う単語やどんな構文で伝えるかについて考える時間が、十分にあります。つまり、
書くことはスローモーションで話しをしていること
と言うこともできます。書くことは、話すことのリハーサルになるのです。
英語日記では、きちんとした書き言葉だけでなく、誰かに話すように書くこともできます。
試しに知らない単語を使うことができる
書く時には、伝えたいときに適切な単語がわからない場合は、単語を調べて正しく使う方法を確認して使うことができます。
また、うろ覚えの単語を試しに使ってみたり、自分がよく使う単語に集中して学習することができます。
英語日記では、特に書かなければならないことが決まっているわけではないので、自分でトピックを決めて、覚えたい分野の単語を使ってみることができます。
間違いに気づいて訂正する時間がある
話しているときは、相手の話す内容を理解しながら、同時に自分の伝えたいことを話さないといけないので、自分の間違いに集中する時間があまりありません。
しかし、ライティングでは、自分の間違いに気づき訂正する時間があります。いくらでも間違いをして、スピーキングの練習をすることができるのです。
何度も同じことが言える
ライティングのもう1つのメリットは、何度も同じ単語や構文を使うことができることです。
スピーキングの時は、自分の使いたい単語や構文のシチュエーションが繰り返し現れることが少ないため、特定のものをターゲットに勉強するのが難しくなります。しかし、ライティングでは、記憶できるまで、繰り返し何度も書いたり直したりすることができます。
英語日記では、きちんと身に付けたと思えるまで、同じパターンの文章を何度も書くことができます。
英語を書くことで、正しい文法が身に付く
英語日記の効果のもう1つは、英語を書くことを通して、正しい文法を身に付けることができることです。
「社会人の英文法の勉強法:文法学習に読む聴く書く話す全部が必要な理由」と言う記事(リンクはこちら)にご紹介した通り、英文法の学習には書く・話すと言うアウトプットが必要です。
英文法の勉強にアウトプットが必要な理由は、次の3つです。
- 自分の英語能力の穴に気づく
- 文法の理解と定着を促す
- 知識の自動化を(ある程度)促す
詳しくは先ほどの記事をご参照いただきたいのですが、簡単に下記でご説明します。
自分の英語能力の穴に気づく
文法を学ぶ中での書く・読むというアウトプットの目的は、その中で、自分のできていないことに気づくことです。
文法の理解と定着を促進する
書いたり話したりするには、自分の言いたいことを表現できる適切な語彙を選び、適切な文法にのっとってアウトプットする必要があります。アウトプットすることによってインプットと違う負荷を脳に与え、文法の理解と定着を図ることができます。
知識の自動化を(ある程度)促す
伝えたいメッセージを表現するために、知っている単語や文法を使って、文章を瞬時に組み立てるのは簡単ではありません。アウトプットの繰り返しによって、伝えたいメッセージを、正しい文法を使って、ある程度無意識に取り出せることができるようになります。
—–
参考サイト・文献
Day Translations
Nobuaki Hayashi, “Reexamining the Effect of Output in Second Language Acquisition“, 2014(宮崎公立大学人文学部紀要 第22巻 第1号)
—–